iOSの高額サブスクリプションに注意せよ!

App Storeに高額なサブスクリプション契約を誘発するアプリが蔓延している。一度、契約してしまうとアプリを削除しても課金され続けるので注意が必要だ。この記事では、高額課金アプリの例と解除方法について述べる。

なぜ悪どい詐欺アプリが生まれたか

ユーザーを混乱させ、知らず知らずに高額の課金をするアプリ。なぜこのようなアプリが生まれるようになったのだろうが。それは、簡単にサブスクリプション契約できることが原因となっている。

サブスクリプションとは、定期課金のことで月に980円など定額を支払う形である。皆さんの身近にもそう行ったサービスがあるのではないだろうか?例えばNetflixやSpotifyなどがそれにあたる。

AppleはApp Storeにもこの機能を導入。今まで買い切りだったアプリも月額課金制を導入することができるようになった。

これにより、アプリ内でクレジットカード登録をしなければならないサブスクリプションもApp Storeから購入可能になり便利になった。

一方で、契約が簡単になったことでミスが発生するようになった。今までは、App Storeから無料アプリをダウンロードした後にクレジットカード番号を登録するなどの作業が必要だった。しかし、現在は簡単な確認画面でほんの数秒で契約が完了する。引き落としはApp Storeに登録されたクレジットカードから行われるので、面倒な登録作業もいらない。

アプリ開発者はこの性質に注目したのだろう。有料プランを一定期間無料トライアルさせるとこで、引き続き有料プランを契約してもらおうという戦略だ。

しかし、この戦略は本来は悪どいものではない。私たち消費者は価値のあるものにしかお金は払いたくない。しかし、有料の機能も試してみないことには価値がわからないからだ。そこで、まずは無料でトライアルをしてもらい有料版の機能の価値を理解してもらってから有料課金に移行してもらうのだ。

しかし、それは機能の内容と価格設定によるだろう。

音楽の聴き放題や映画見放題などのコンテンツやOffice 365, Adobe Creative Commonsなどの高度なソフトウェアであれば月額1000円〜2000円も高いとは感じないかもしれない。

しかし、App Storeにある悪どいアプリは月額ならぬ週額1000円などと非常に高額である。また、内容もSnapchatなどの無料アプリにも搭載されているリメイクであることが多い。

悪どいアプリの特徴

まず、上の画像に注意して欲しい。これを見て皆さんはどう思っただろうか。一見すると「評価も高いし良い無料アプリ」と捉えた方が多いのではないか。確かに、評価は4.0になっており、なおかつ無料。内容も顔写真にフィルタをかけて合成するなど、なかなか面白そうである。

以前は、iOS標準に搭載されているQRコードリーダーに月額課金など、誰が見ても詐欺のようなアプリも存在した。しかし、最近Appleはこのようなアプリの取り締まりを強化している。従って、詐欺まがいのようなアプリも見かけはちゃんとしている場合が多い

では、次にこのアプリをインストールして起動してみる。下の画面のように購入の確認画面が表示される。よく見ると、3日トライアル・¥1000/週と書いてあり、なんと1週間に1000円(年間5万ほど)も支払わなければならないと気づくが、iPhone 6以降にはTouch ID / Face IDにより一瞬で認証が完了してしまい、この画面に気づかないまま購入してしまうことも多いだろう。

インストールしたアプリを起動してみる。

なんと、この時点で無料アプリだと思っていたものが実質有料であることがわかるだろう。しかし、文面は「無料」という文字が目立つ。一番重要なその後¥1000/週が小さく表示されており、よく確認しないと見落としてしまうかもしれない。

さらに、このアプリは落とし穴がある。このサブスクリプション契約は必須ではないのだ。しかし、初回始動時に無料トライアルをしなければ先に進めないようになっている。

これだけであればまだ良い。問題は価格である。週額¥1000である。年間で約¥5, 2000である。アプリの価値を定量的には評価できないが、Adobeのソフトが全て使えるコンプリートプラン並みの料金だ。

また、このアプリは週額の他に月額¥1450 (初期設定価格より年間¥3,4000ほど低い)や年額¥8200 (初期設定価格より年間¥4,3000ほど低い)のプランがあるにも関わらず、初回起動時には一番高い週額プランを強制的に契約させられる。

インストールしてしまった!キャンセルの仕方

もし、高額サブスクリプションを購入してしまった場合、泣き寝入りして払い続けるしかないのか。多くの場合、契約は簡単に完了するが、解除の方法は案内されず戸惑うのも仕方ない。しかし、解除する方法はあるので安心して欲しい。アプリを削除しても課金され続ける。必ず以下の手順を踏んで解除してほしい。

誤って高額サブスクリプションを購入してしまった場合、App Storeからキャンセルすることができる。ただし、App Storeの機能を利用してサブスクリプション登録した場合のみで、アプリ内でPayPalやクレジットカードを登録した場合は、別途アプリ内で行う必要がある。

App Storeを開く

まず、App Storeを開き自分のアカウントのメニューを開く

次に、赤枠で囲まれたを「登録の管理」をタップする。

画像は一部加工しています

すると、現在App Storeで契約中のサブスクリプションが表示される。上部の有効になっているリストは課金されるサービスである。有効期間終了 はすでにキャンセルされているので問題ない。今回は2番目のアプリのサブスクリプションを解除する。解除したいアプリのアイコンをタップする。

月払いで¥1450で週¥1000はないだろうと正直思う

次に、赤枠で囲まれているところの「登録をキャンセルする」をタップする。

ダイアログが出る。○月○日までは無料などの説明があるが、とにかく解除したいので「確認」を押す。

解除が完了すると上のような画面になる。どのオプションにもチェックがついていないことを確認しよう。

まとめ

月額課金制のサービスは私たちの生活の質や仕事効率を向上させてくれる良いサービスがたくさんある。

一方で、お金儲けに視点が置かれた作られたサービスもあることを頭に入れておかなければならない。一消費者として、仕組みを理解し使いこなすと同時に騙されないように注意しなければならない。

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